竹内庭苑のお仕事話

庭師のNi-Wa SHIGOTO~施主様自ら選ばれた植木を植える~後編~

みなさま、こんにちは。
今月は一年前に石積み施工をさせていただいた御宅のお庭造りについてです。
今回は、施主様ご自身で生産者の元まで足を運び、ご自身で選ばれた樹種を植えています。前編はこちらからどうぞ。

-施主様が選ばれた樹木は、どのようなものでしょうか。

(竹内)紫陽花や、住宅地の御宅のシンボルツリーにもなるシマトネリコ、日本の山に自生もしているアオダモなどを植えています。自生している樹種は管理もしやすく環境に馴染みやすいのが特徴です。

-アオダモは花も咲きますし、山の斜面というこの場所ならではの魅力にもつながりますね。斜面は角度があるため、咲く花や葉にも奥行きが生まれて、平地には無い魅力があると思います。

(竹内)ヤマモミジやヤマボウシ、といった山林に相応しい樹種のほか、ツワブキやツリバナ、ナツハゼといった樹種も選ばれていました。

-調べてみると、ナツハゼもツワブキも、観賞用だけでなく食用や生活の一部に用いることができるようですね。お施主様も、なにかの拘りがあってこれらを選ばれたのかもしれませんね。
植栽場所も、お施主様の拘りでしょうか?竹内庭苑としては、どのような視点でサポートされたのでしょうか?

(竹内)そうですね、配置場所も、最終的にはお施主様ご自身が決められましたが、わたし達は、実際の植栽施工の他には、植栽場所の選定や、「この場所にはこの樹種が良いです」というように、様々選ばれた樹種の使い分けについてのアドバイスをさせていただきました。

―確かに。景観を美しく見せるには、経験によるものや専門の技法もありそうですし、樹木そのものの性質を活かすには、日当たりや温度湿度などの自然の環境条件も影響ありそうですね

(竹内)植栽のポイントは、①常緑樹と落葉樹の使い分け、②日の入り方、③奥行き、などが挙げられます。特に、美しさと生育の双方を満たすには、一直線上の等間隔の配置や正三角形の配置を避けるなど注意が必要です。季節の変化に伴った配置で、さりげなく植えていく、形でいうと不等辺三角形に植えるのが日本の自然的な技法です。

―それらの造園技法や経験ならではのアドバイスの結果が、このお庭ですか。無造作なようでいてバラバラではなく、全体的に自然体の美しさがあると思いました!オリジナルでありがながら正統派、という印象です。「不等辺三角形」というのはイメージが湧きやすいです。

(竹内)
住宅前からの目かくしの要素もありますが、背の高い樹種も周りとの一体感があります。裏の山林の景色とマッチしていて違和感も特に感じられないと思います

-庭に配置された庭石がまた、一年前に積まれた石とも合いますし、積み上げられた石の隙間に植わっている植物が、またいいですね!

(竹内)
石の隙間には、シダ類やツワブキなど、日陰で湿度が高い場所でも育つ草花を用いることが多いです。全体的にとても良い景観に仕上がりました。これからどのようなお庭になるかが、わたし達もとても楽しみです。

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 いかがでしたか。
今回は、施主様のご希望をベースにお庭造りをさせていただきました。
庭も住宅の一部、生活の一部です。
御自宅内の家具や色を楽しむように、植栽についてもご自身で選ぶことができますし、様々な楽しみ方があります。
その際、わたし達の、樹種についての専門知識と、景観美を創り出す芸術的な視点をお役立てください。
正確さと美しさ双方を得られるように、お手伝いさせていただきます。