01)
天空の城ラピュタ。
ラピュタが悪人の手に落ちる直前、
少女シータの発した呪文「バルス」によって、ラピュタは自ら崩壊し、滅びた。
自滅プログラムが、ラピュタには仕掛けられていたのだ。
01)
残された木は空のかなたへ。
いったいラピュタの木はどこに?
沖縄の城(グスク)が
ラピュタの城ならば・・・
ガジュマルが
ラピュタの木になるのかな?
ガジュマル。クワ科イチジク属の常緑高木。熱帯アジア原産。
じつはガジュマルに限らず、樹木はみな「滅びている」のだよ。
えっ? 樹木のどこが「滅びている」のさ、樹木はちゃんと生きているじゃないか!
それはね・・・
* * *
02)
この絵柄を知っていますか?
気分はトロピカール!
03)
モンステラ。サトイモ科ホウライショウ属のつる性植物。
アローハ! ハワイみやげでよく登場するのがこのモンステラ柄。
モンステラはモンスターという意味で、奇妙な葉の形から名づけられた。
熱帯アメリカ原産。沖縄にも自生しています。
そういえば、モンステラ柄が自宅にもあった。
では、問題です。
モンステラの葉の形はどのようにしてできたと思いますか?
ア.分かれて伸びていった
イ.外側から切れていった
ウ.穴があいて広がった
04)
㊧03) ㊥04) ㊨03)
答えはウの「穴があいて広がった」です。
じつは、一度できた葉っぱの細胞が「自分から滅んで」いって穴が広がり、切れ込みができたのです。
これを「プログラム細胞死」といいます。
滅びの呪文が遺伝子に書き込まれているわけです。いわばラピュタの「バルス」。
05)
ところで、
樹木は多量の水を毎日毎日、道管という管で吸い上げています。
そうしないと体中の細胞たちは、ひからびて死んでしまいます。
06)
じつは、この道管も「プログラム細胞死」によってつくられました。
道管の所にはもともと、道管細胞があって生きていたのです。
それが次々に「自滅して」死んで、空っぽの細胞どうしがつながり長い管ができたのです。
今も、「バルス」「バルス」の連続で道管がつくられているのです。
03)
では、ラスト問題です。
私たちの手の指はどのようにしてできたと思いますか?
ア.指の先が伸びていった
イ.指の間がとけていった
05)
答えはイの「指の間がとけていった」です。
じつは、指と指の間にあった細胞が「自分から滅んでいって」指ができました。
指も「プログラム細胞死」でできたのです。
これはオタマジャクシのしっぽがとけて、カエルになるときも同じです。
03)
モンステラの葉の穴は風を通しやすく、熱を逃がしやすい形に進化したものだといわれている。
植物も動物も、からだの一部が滅んでいくことによって、からだ全体のバランスが保たれ、生命が維持されているのです。
さよならは別れの言葉じゃなくて♪
ふたたび会うまでの遠い約束♪
ー おしまい ー
【出典リスト】
02)イラストAC
04)写真AC
05)Pixabay
06)Wikipedia道管
※以上、使わせていただきありがとうございました。