謹賀新年。
まずは、お雑煮といきましょう。
お雑煮といえば、お餅。
ここで、樹木の登場。ツバキです。
初日の出に見えなくもない。
ツバキ(椿)。ツバキ科・ツバキ属の常緑樹。
学名: Camellia japonica,カメリア・ジャポニカ。
日本原産。
では、新春初問です。
「もち」とかけて「ツバキ」ととく。
その心は?
01)
ツバキもち病です。
01)
ツバキもち病とは、ツバキもち病菌(Exobasidium camelliae,
担子菌類・ Exobasidium属のカビ)による樹木の病気。
これかかると、葉がだんだん分厚く変形していき・・・
01)
葉が「餅」のようにふくらんで、その表面に白粉状の子実層を形成します。
これは、とても葉には見えませんが、感染した菌が生産する植物ホルモンのせいで変形した葉なのです。
ちなみに、「おこげ」は表皮がむけたもの。
01)
サツキもち病㊧とツツジもち病㊨。
とちらも、ツツジ・サツキもち病菌(Exobasidium japonicum,
担子菌類・ Exobasidium属)にかかったもの。
もち病は、ツバキ類(ヤブツバキ、サザンカなど)とツツジ類(クルメツツジ、サツキなど)だけに発生する病気です。
春に多く発生します。
うどんです。
お餅に飽きたら、いただきましょうか。
うどんのもと、うどん粉。
雪をかぶった富士山に見えなくもない。
ここでまた樹木の登場。
ハナミズキ(花水木)。ミズキ科・ミズキ属・ヤマボウシ亜属。
落葉高木。別名、アメリカヤマボウシ。アメリカ原産。
君と好きな人が♪ 百年続きますように♪
1年の始まりに歌ってみる。
では、2問目。
「うどんこ」とかけて「ハナミズキ」ととく。
その心は?
02)
ハナミズキうどんこ病(Erysiphe pulchra)です。
助けてあげよう♪ 庭のハナミズキ♪
03)
うどんこ病とは、
子嚢菌類、ウドンコカビ科のカビによる植物病害の総称。
麦類、野菜、果樹などの重要な病害。
葉や茎がうどん粉をかけたように白くなる。
04)
マサキうどんこ病(Oidium euonymi-japonicae)。
05)
マサキの生け垣でよく見うけられる。
3問目。
うどんこ病にかかったマサキの生け垣があります。
その近くにハナミズキが植えてありました。
マサキのうどんこ病はハナミズキにも伝染するでしょうか?
㋐伝染する
㋑伝染しない
うどんこ病は植物ごとに病原菌が異なるので、他の植物から伝染するということはありません。
人間の目には同じ白い粉にしか見えませんが、それぞれDNAが違うカビなのです。
マサキうどんこ病菌(Oidium euonymi-japonicae)
ハナミズキうどんこ病菌(Erysiphe pulchra)
バラうどんこ病菌(Podosphaera pannosa)などなど。
このように、菌ごとに感染する植物の種類が決まっている性質のことを「宿主特異性(しゅくしゅとくいせい)」といいます。
では、そろそろエンディングといきましょう。
06)
おや? 白い粉の中に何かいます。
これは何でしょう?
07)
僕、キイロテントウムシです。
何をしているんでしょうか?
08)
ウドンコ病菌を食べているんです。
06)
キイロテントウムシ(黄色天道虫)。
コウチュウ目テントウムシ科の昆虫。菌類食。
「幸せを呼ぶ黄色テントウ」といわれたりします。
09)
僕、助けてあげたよ♪ 庭のハナミズキ♪
君と好きな人が♪ 百年続きますように♪
ーおしまいー
【出典】
02)FUNAの写真帳
03)みんなの趣味の園芸
04)樹木と語る
05)庭木図鑑 植木ペディア
06)育て方.jp
07)自然観察大学
08)Mint
09)そよ風の旅路