みなさん、こんにちは
猛暑の8月が過ぎ9月となりました。時折り吹く風は涼しさを感じさせてくれますし、樹の木陰ではまだ暑い日差しを避けることもでき、自然のありがたみを感じています。

―今月の「庭師の現場から」は、青本さんです。
2023年12月に入社ですので、冬、春、夏と季節は巡りました。前職は工場で自動車の塗装の仕事に従事されていたそうです。

(青本)

造園業は竹内庭苑が初めてです。ずっと工場で仕事をしていたので、外で仕事をしてみたいと思っていました。プライベートで海が好きなこともあり、自然に関わる仕事がしたいと。加えて、手に職をつけたいと思っていました。周りに造園をやっている知り合いも居ました。自分も「造園は良いな」と思ったのがキッカケです。

-屋外で仕事を行う専門職の中でも、造園は自然を相手にしている・自然の中で仕事をしているという特徴がありますね。何が竹内庭苑を選ぶ決め手になりましたか。

(青本)

ホームページを見て「いいな」と思いました。働く人たちの雰囲気が良さそうだし、仕事の内容も良いなと思いました。周りからも造園業の仕事は幅広いと聞いていましたが、竹内庭苑も仕事の幅が広そうだなと思いました。入って最初の日の仕事は公園工事でしたが(笑)

―一般的にイメージされるような「植木屋さん」の仕事とは異なる仕事も多くありますよね。そんな中でも、入社初日から担当の現場が公園とは、驚かれたのではないでしょうか。

(青本)
遊具を設置したり、砂を運んで埋め戻したり、「こんなこともやるんだ!」とビックリしました。いろいろな現場を経験できるのは楽しいです。一つひとつ、様々な事が出来るようになっていく点も楽しいです。

造園は現場が変われば仕事が変わります。その幅の広さが面白いと思います。
工場の仕事は、毎日同じでは無くても、そこまで変わり映えするものではありませんでした。その点、造園は、草刈りがあったり、樹の剪定があったり、伐採もあれば植栽もあって移植もあります。薬剤散布の仕事もありますし、公園工事も行います。四ツ目垣の作成のような仕事もあります。

ーたしかに、工場では担当の仕事が決まっていますね。造園業は熟練した技能が必要な仕事もありますが、会社として請け負う仕事が幅広いため、未経験で入社間もない方であっても、様々な経験ができるというのは、やる気や成長につながると思います。青本さんの現在のお仕事内容を教えてください。

(青本)
今は、現場によってはリーダーを任せてもらうこともあります。

例えば、草刈りの現場は、午前中のうちに皆で草刈り機で草を刈り、午後には掃除をしてゴミをトラックに積み込み、最後に計測する、と進めていきます。時間内に終わらせなければなりませんので、どうしたら効率よくできるか、考えるのが難しいです。最初に皆で現場を確認したら、一緒に作業するメンバーと話し合って、流れを決めていきます。
工場勤務時代は役職に就いていましたが、その当時も一緒に仕事をする人たちと協力して進めてきました。造園の現場は実際に見てみないと分からない所も多いですが、その場で相談して決めた方が情報共有もできて良いと思います。

―造園と工場、仕事の内容が変わっても、チームを組んで進めていく点で共通する部分はあると思いますし、コミュニケーションやチームワークはどんな業種にも大切なことですね。役職を任されていた工場での経験が造園の現場でも生きているのは、やりがいを感じられると思います。
青本さんが竹内庭苑に入社を決めたもう一つの想い、「手に職をつけたい」という点では、いかがですか。

(青本)
正解が一つでは無い世界なので難しいですが、それが造園の面白いところだと思います。担当する人によって答えは違いますし、お客様によっても違いがあると思います。

たくさんある正解の中で、どこが自分の目指す正解なのか、まだ分からないです。色々な物をみて、実際にやってみて、先輩の姿も参考にしながら、自分のやることを探していくのは難しいけれど、面白いと思います。

―先ほど、青本さんが挙げてくださったように、職人としての仕事は様々ですし、扱う樹種や庭の位置や形によっても、現場ごとに手掛ける内容は異なると思います。それらの中で「答えが一つに決まっていない」というのは確かに難しいですね。同時に、今後、覚える事柄や身につける技術も多そうですね。

(青本)

できることを一つひとつ増やして行くのが大事だと思っています。入社当初はマニュアル車のトラックを運転したこともありませんでした。それが、この半年で、草刈り機で草を刈ったり、枝おろしした枝をチェーンソーで刻んだり、できることが増えています。見ているだけではダメで、実際にやってみることが必要だと思います。

―今後の目標や理想とする職人象を教えてください

(青本)

今は剪定の現場を担当することはあまり無いのですが、いずれは、個人邸の剪定を一人でも任されるレベルになれればと思います。
そのためにも、今、任される仕事をしっかりできるようにと思います。草刈りだったら刈り残しの無いように一度で草を刈ることもそうですし、掃除だったらどうしたら効率よく回収出来るか工夫する心がけが大事だと思います。枝の向きがバラバラだとパッカー車に積みにくいので、向きを揃えたり別によけたり、そういった細かな工夫が大切なこと先輩から教わっています。
造園技能士の試験にも挑戦したいですし、頑張ろうと思います。

ー職人の世界ならではの特殊な技術を身につける必要もある一方で、業種を超えて鍵となる「段取り」や「チームワーク」の面では、これまでのキャリアで磨かれてきた力を活かすことができますね。身につけ習得していく力と、今まで身につけてきた力の両方を活かす、30代の青本さんの挑戦に期待しています。