みどり豊かな庭を創るために、お庭の手入れは
年に2、3度の剪定ではなく、
年間通して樹木や土の状態を定期的に確認することをおすすめしています。
「庭の手入れを楽しみたい方と一緒に庭を育てて行きたい」
それが竹内庭苑の想いです
ご自宅のお庭をイキイキ元気に保つための
造園のプロが実践している、季節ごとのちょっとしたコツや工夫を
お伝えしていきます。
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1.春を迎える庭
2.「人」が創り出す庭の美
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1.春を迎える庭
今年は2月3日に立春を迎えました。
2月は最も冬の寒さが厳しい季節ですが、
暦の上では春となりました。
みなさんはお庭で、今年はどのような花を楽しみたいでしょうか。
自然の生き物は、
私たちの生活のなかで四季をもっとも身近に感じさせてくれる場所。
季節ごとに色が変わり、香りが変わります。
葉が生い茂った木が揺れると、風に乗って音も変わります。
目で楽しみ、匂いで楽しみ、耳で楽しむ。
まさに五感で感じる場所です。
ご自身のお庭を存分に楽しんでいただければと思います。
季節の移ろいが醸し出す庭の佇まいは、
今も昔も変わることはありません。
そんな庭に、昔は、一味違う趣(おもむき)を与えていたのが、
「御庭番」と呼ばれた専門の庭師の存在です。
2.「人」が創り出す庭の美
昔の日本の家庭には、
庭仕事を行う専門の職人(庭師)が居ました。
御庭番と言われることもあります。
庭師は植木の剪定を行うだけでなく、
庭の落ち葉を掃いたり整える役割も担ってきました。
庭の景観美の一部を作る重要な要素として
「御庭番」の存在があったのです。
竹ぼうきで庭を掃く姿は、日本庭園の趣に大切なものでした。
現代の庭でも同じことが言えます。
通りすがりのお庭に、
その御宅の方が出られていて、
水をやったりハサミで枝を切ったり、手をかけている
そんな姿を見かけることはありませんか。
その時、どんなことを感じますか。
住んでいる方が居る庭には、
なんとも暖かく丁寧な時間が流れているように感じられます。
それは、庭で行われる一つひとつの作業は、
誰が行っても、丁寧で心がこもっているからです。
庭は、手を掛け向き合う人の感性を、
美しさの一つに取り込みます。
整えられた庭にみなさんが出ているときも同じように
みなさんのお庭は誰も居ない庭よりも、暖かく美しい場所になります。
暦の上では春とはいえ、まだまだ寒さが続きます。
一方で、小さな変化ですが、春の訪れを感じられる変化も生まれています。
体を暖かくして、ぜひ、お庭に出てみてくださいね。